リフレイン〜3rd Season〜
覚悟―side朱里―

――パリンッ!!




「きゃっ…」




あたしの手からに滑り落ち、割れてしまったカップ。




やだ、あたしったら……。




あたしはしゃがみ込み、割れた破片を片付けようとした。




「朱里?」




「あ、水樹……」




ちなみにここは四係のオフィス。




給湯室の入り口から顔を出したのは水樹だった。




「えっ、どーしたの!?カップ割っちゃった?」




水樹は目を丸くして給湯室に入ってきた。




「え、えぇ。ごめんなさい。ボーッとしてて… 」




「朱里がボーッとしてるなんて珍しいね。あたしが片付けるよ。朱里は先に戻ってて」




水樹はさっそく割れたカップの破片を片付けようとしていた。




「いいわよ、水樹。あたしが割ったんだから」




「いいって。朱里は女の子なんだから、指に傷でもできたら大変だよ」




女の子なんだからって……。




水樹だってそうじゃないの。



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