リフレイン〜3rd Season〜

「結婚したら、子供を産んで、二人で育てて…っていうのが世間的には普通のことだと思うの」




「まぁ、そうだな」




「でも…あたしには、あんまりそういうのが想像できなくて……」




あたしがそう言っても、健太は冷静な態度でいてくれた。




「子供を産んだら、仕事はどうしようかなとか…そんなことばかり考えて……あたし……」




「朱里」




一人言のように話すあたしを、健太は強く抱き締めた。




もう、涙が溢れて止まらなかった。




「子供を産んでも、仕事は続ければいいと俺は思うよ。この仕事は朱里が一番自分らしくいれる場所だろ?」




「健太……」




「あ、でも子供もきちんと育てような!俺達の子なんだし」




彼の言葉に何度も頷き、ぎゅっとしがみつく。




ありがとう、健太。




あなたに出会えて、本当に良かった……。



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