リフレイン〜3rd Season〜

「あ、あの…っ…実は潤さんが……」




薫は震える声で言う。




「……?潤が…どうかしたの?」




――あれ?




よく見ると薫は腕に包帯を巻いている。




顔にも真新しい傷が…。




「確か今日って三係は総理大臣に付くんだったよね…?」




あたしがそう言うと、薫はゆっくり頷いた。




「今日、総理大臣の応援警護に付いたんです…。けど…いきなりテロリストに襲われて…潤さんは俺を庇って……胸に二発、銃弾を受けました…」




――…え…?




その瞬間、あたしの頭の中は真っ白になった。




潤が…撃たれた?




「水樹さん、大丈夫ですか?」




「えっ?あ、う…ん」




あたしはハッと我に返る。




「とにかくこれから病院に向かいましょう!車出しますので。あ、四係の係長には話してあります」



「あ、ありがと…」




あたしは歩き出そうとする。
なのに、同様のあまりか足が動かない。




やだ…早く潤の所に行かなきゃなのに…!!




「――みず!早く行けよ!」




「け…んた……」




あたしの背中を押してくれたのは健太だった。




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