スパイ・ハイスクール

そう言うと、先生は頭を上げた。
そして、口を開いた。


「実は......。






私、狼人間なんです。先日は半狼人間の同士を助けていただいたようで。ありがとうございました。あ、私と妻なんですよ。あの薬草を販売しているのは」



.....................!





その日、校舎中に可笑しな絶叫が響いたとか、響かなかったとか。

この時、化学の先生が授業中に、何故満月の話をしていたかが分かったような気がした。






「あれさ、マジでびびった」

「まーねー。驚いた」

「てか、なんで奏は呼ばれてないの?」

「あー。なんかね、委員会で忙しかったらしいよ」

「ふーん」
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