龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】
「幸せな男ね」


安西女史は僕の肩を拳で軽く小突いた。


「もう帰ってもいいわよ。二人っきりになりたくて、うずうずしてるみたいだし。彩名には言っておいてあげる」



「よかった」


僕は安堵のため息をついた。


「これ以上いたら、ここで始めるところだったよ」


「始めるって、何を?」


志鶴が不思議そうに僕を見た。

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