龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】
「また誰かに何か言われたな」

僕は笑いながら言った。

入れ知恵をしたのは誰だ?


「だって、亜由美も美幸もわたしのコト『お子様』だって言うんだもの」

むくれたような口調で親友二人の名をあげる。

「失礼しちゃう。わたしは圭吾さんの恋人なのに」


まあ、大人の関係なのは確かだけどね


「亜由美が言うには、恋人がしてほしいことをちゃんと知ってなきゃダメなんだって」


なるほど、一理あるな


「だからね、圭吾さんの好きなこと教えて。圭吾さんったら、自分のことは何も言わないんだもの」


「そうだな」

僕は笑いをこらえながら言った。

「とりあえずは、いつもよりもう少し明るい所で君を抱きたいな」

< 90 / 118 >

この作品をシェア

pagetop