NEXT STEP
「図星か。」
「健一。私今日―――――。」
私は今日の朝の出来事を話した。
健一は驚くことなく聞いていた。
「ふ~ん。日向先生も気づいてんだよ。」
「え?」
「梨音が自分のことを想ってないことも、上矢を想ってることも。」
「っ…。」
日向先生は気づいてる…?
「男のプライドってやつだな。」
「プライド‥。」
「渡したくない。誰にも。本気だから。」
「っ‥!」
健一は真っ直ぐ私を見て言うから、私は健一の気持ちに聞こえた。
「気付いているけど、手放せないのが男なんだよ。」
「…。」
「でも、日向先生も子供じゃないんだし、話せばわかってくれる。」
「‥うん。」
健一はグビグビビールを飲んだ。
「健一‥お酒そんなに強かったっけ?」
「今日は飲めるなぁ。」
そう言ってフッと笑った。