片恋★パンドラボックス
散々迷って、寄り道して、過ちを犯しかけて気づいた気持ち。



そのきっかけをくれたのは優斗。



「優斗。」



「ん?」



「ありがとう。それと……ごめん。」



本当は言う気なんてなかったけど、やっぱり言わずにはいられない。



少しだけ目を瞠る優斗の服をキュッと握りしめたあたしは、チラリと遠慮がちに見た。

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