秘密の片思い 番外編②
「あ、あのね?私って、いい奥さんかな?」



「何言ってんの?当たり前だろ?愛はいい奥さんだよ」



つまらない質問だと言う様に苦笑いして唇にキスを落とす。



「本当に本当?」



「いきなりどうしたの?」



「郁斗のゲン担ぎってなに?」



「ゲン担ぎ?」



「そう、試合前にやらないようにしていることとか、やると良いと思う事」



「試合前にやらないようにしている事か……特にないな」



郁斗自身、ゲン担ぎをするような性格ではない。



「本当?見て?韓国のサッカー選手はバナナを試合前に食べないようにしているって、滑りやすくなるから この選手はピッチに入る時、必ず右足からって、本当に郁斗は何もないの?」



「ない」



パソコンの画面をちらっと見てから、愛に視線を戻して言う。



「ゲンなんて担いでいたらきりがないさ、俺は実力あるのみだと思っている それより腹が減った いい匂いがしているけど?肉じゃが?」



郁斗は鼻をクンとさせる。


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