キミだけに・・・。

待ってる。


私は待ち続けた。
何年も何年もただ耕大くんだけを思い
高校は絶対に前の町のとこに行くって。
だけど耕大くんは男子校に行ってしまったから無駄だった。
でも美紀とときくんとは同じ学校になる事ができた。

「紗耶香ー!!ほんと紗耶香とまた一緒になれて嬉しいよ♪」
「私も美紀と一緒になれて嬉しい♪」
「岡本は…サッカー推薦で男子校行っちゃったもんね…。」
「うん…そうだ美紀!!私決めた事があるんだ♪」
「決めたこと?」

私が決めた事…
『サッカー部のマネージャーになること。』
耕大くんはいないけど耕大くんの大変さや楽しさを私も知りたくて
サッカー部に関わりを持ちたかったわけ。

「なるほどねー。まあいいんじゃない?
そういえばときもサッカー部に入るって言ってたなー。」
「じゃあ美紀も一緒にマネージャーしない?♪」
「えー↓私別にサッカーとか興味ないしマネージャーとかしんどいだけじゃん。」
「大丈夫だって♪美紀もいたら絶対に楽しいよ!」
美紀は嫌々だったがマネージャーを
することになった。
それをときくんに言うとときくんは
すごく喜んでくれて美紀は少しやる気が出たようだ。

放課後美紀と一緒にグラウンドに出た。
すると監督がいた。
私の通っている大北高校のサッカー部の
監督は見た目がただただ怖い…
そのためなかなかマネージャーが
入ったりしない。

「やっときたか!おそいぞ!!今すぐマネージャー室で着替えて来い!」

監督はやっぱり怖いな…

部屋に入るとロッカーと長机とパイプ椅子と小さい冷蔵庫があるだけ。

「うわぁ…どんだけ長い間マネいなかったんだよ。」
美紀はそう言いながらほこりをはらった。

「それより美紀!!速く着替えて!」
「分かってるよー、」
着替えて走ってグラウンドへ行くと
部員達が並んでいた。

「遅れてすいません!」
私は大きな声で言った。

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