茜の空



無名でありながら参加し、結果は
惨敗だったけど何の悔いもない。



笑顔で帰って来れたもん。



『でも巡り合わせってスゴイね。帰国する前なんて、まさか自分が教師になるなんて思いもしなかったもん。』



隣の朋美に感慨深く言う。



『私も聞いてびっくりよ。でもやってみて良かったんじゃない?イキイキしてるよ。』



昔話に花を咲かせ、2人のお酒もすすむ。



ついには霧島くんも口を開いた。



『お酒、強いんですね…。』



私と朋美は顔を見合わせ、クスクスと
笑った。



お互いどれほど飲んだのか全く覚えていない。



『ありがとうございました。また来てね。』



お釣りを渡しながら霧島くんは言った。



もうすでに朋美は足元にきていて、当然
私が体を支えている。











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