茜の空



え?って感じでサングラスを取って
見てみれば、中年のオッサンが立ってる。



『ひさしぶりだな。卒業ぶりか。』



この声とセリフで私の脳はフル回転し、
このオッサンは高校時代の担任、
萩原先生だとわかった。



『先生っ…!なんでここに!?』



年取ったせいで、すぐにわかんなかった。



『ちょっとヤボ用でな。それと聞いたぞ、留学したんだってな。夢は掴んだか?』



嬉しそうに話す先生は、当時の面影が
まだ残ってる。



『ま、まぁ…。卒業したから一旦戻ってきたよ。』



『そうか。また行くのか?』



『いや…まだそれは未定。やっぱいずれ自分の店持ちたいからさ。資金貯めってとこかな。ハハハ。』



お店を出すなら、絶対日本がいい!
それが今密かに野望に抱いていること。








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