ちはる 保健室登校中
懐はわたしの横に寄り添って、慰めてくれた。

懐はずっと、無言だった。

「大丈夫?」とか「泣かないで」とか、くだらないことは何ひとつ言わなかった。

そんな言葉、いまのわたしには効かない。

そんな生易しい言葉、生ぬるい。とにかく、ぬるい。

懐はそんなニヒルな男じゃない。
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