髪の短い天使
「美幸、場所変えよう。」
私の返事も聞かずに、教室を出ていく麗ちゃん。
出るとき、ファンの子が来るのを笑顔で交わしていく。
なんか、麗ちゃんずいぶんファンの子の扱いに馴れたな……
「美幸さん、どうしたんですか?」
真緒がファンの中から現れる。
森山真緒は、ファンクラブの会長だ。
まあ、創設者は私なんだけどね……
「あ、真緒。ごめん、また後でね。」
私は、不思議そうな顔をしている真緒を背に、麗ちゃんを追いかけた。
麗ちゃんは、いつもの屋上に向かっていた。
私たちにとって、屋上は思い出の場所であり、憩いの場所でもある。
屋上についた。
「麗ちゃん!どうしたの?」
「美幸さ……私にあって変わった?」
変わった……?
どういう意味の変わったなのだろうか……
「私はね、美幸。変わったよ。だって、美幸に出会うまで人に触れることすら出来なかったのに、今は触れることも話すことも出来るようになった。」