髪の短い天使
麗ちゃんだった。
麗ちゃんが、屋上で一人で歌ってる。
写真撮って、ファンクラブの子に売ったら、売れるだろうな……
「美幸……いたなら声かけてよ。」
ゆっくりと、麗ちゃんに近づく。
麗ちゃんの顔が赤い。
「ごめん、ごめん。あまりにも綺麗な歌声だったから……」
「……まさか、聞いてたの?」
「もちろん。ねえ、今の歌麗ちゃんが作ったの?」
麗ちゃんは、顔を真っ赤にして頷いた。
麗ちゃんって、陸上だけじゃなくて、歌の才能もあるんだな……
真っ赤で綺麗な夕焼けの空は、麗ちゃんの歌をさらに美しくしたんだ。
私たちは、しばらくその夕日を見つめていた。
夕焼けを見ていると、体育祭のことを忘れられる…