髪の短い天使


「美幸らしくないな。いつものナルシストぶりは、どうしたの?調子狂っちゃうよ。」








私は、麗ちゃんの言葉を聞いて、笑った。







麗ちゃんがいるから、笑えるんだ。












麗ちゃんがいるから、泣けるんだ。










麗ちゃんがいるから、本当に心のそこから楽しいと思えるんだ。









私と麗ちゃんは、この後夕日が沈むまで、学校にいて上山先生に怒られた。










夜。








「美幸。今日、体育祭どうだった?」









神谷から、電話がきた。












神谷からの電話はいつも、ちょうどいいタイミングでくる。













「ん?すごい楽しかったよ!あのね、麗ちゃんがね……」










ありがとね、麗ちゃん。








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