同窓会
「片桐さんって、大石のこと好きだったの?」

山崎くんが私に聞く。

バレてしまったのだし、もう潔く認めようと思い、頷いた。

「男に興味なさそうに見えたのも、大石に夢中だったからなんだ。」

野田くんの言葉は、あながち間違ってない。

「俺の彼女、苛めるなよ。」

不機嫌そうな声で、大石くんが野田くんを制する。

"彼女"って宣言されて、顔が赤くなるのが自分でもよく分かる。

ヒュー

冷やかしの声が上がる。

「綾乃の独占禁止ー!!」

少し離れた場所から、それまで静かにしていたゆかちゃんが叫んだ。

「綾乃の一人占め禁止ー!!」

ゆかちゃんは更に拳を突き上げる。

「恭也今まで我慢してたんだから、許してやってくれよ。」

「お前何言って…!」

意地悪な笑顔の佐伯くんの言葉に、大石くんの顔はみるみる赤くなった。
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