THE BEST REVENGE
「うるさいよ」

それを言うや否や
ジェラルミンケースから
ショットガンをすばやく取り出し、
取り押さえようとした警備員の
太い右股を撃ち抜いた。
ドパンと衝撃音が大きく響くと
辺りに真っ赤なジェルが散乱した。
打ち抜かれた警備員の右股から
鮮血があふれ出していた。
流血は思ったよりも激しく、
警備員の顔も奏梧の顔にも
それが飛び散っていた。
返り血を軽く浴びた彼は
マヤにその顔を寄せると

「分かってるよな?」

そう言及した。

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