THE BEST REVENGE
周囲も感化されて
途端に慌ただしくなる。
機動隊員の立てる足音が
規律良く響く中、辺りを戒厳下へと
着々と仕込んでいった。
その音も微かに響いていた。
だが奏梧の耳にはそれは何の形にもならず、
まったく響かぬままだ。
遙か闇の静寂の中で彼は呟いた。

「どうする──ね。まぁ見てりゃ解るよ。ホント、どうしようもないとかさ」
 

そう言い残すと彼は携帯電話を切り
非常灯さえ消えた闇の果てに
見える扉の、光のもとへと向かう。
もう使われない電話を捨てて
色々な事を、そう——

迎える時を待つために。

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