THE BEST REVENGE
「! 何をするんだ?」
「いえね、失礼ついでにお尋ねしたいことがあるのですが、答えていただけますか?」
「…ふん」
田上は嫌らしく鼻を鳴らし、
質問を待った。
互いに呼吸はだんだんと荒くなる。
強心剤の瓶を見つめたまま、
奏梧は田上に尋ねた。
その口調は酷く重いものだった。
「もし、命と引き替えに手に入れられる物があるならば、何が欲しかったですか?」
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