THE BEST REVENGE
ルーシーはカウンターから
勢いよく煙草を投げつける。
「餞別だよ。持っていきな」
そう素っ気なく言い残すと、
奏梧の方へ振り返ることは
二度となかった。
奏梧はそれを背中で受けとめ、
落ちた煙草を拾うと、
軽く手をあげて、
二度と振り返ることなく
別れを済ました。

< 81 / 211 >

この作品をシェア

pagetop