桜の木の前で
「ええ、彼はこのあたりのアヤカシをを支配するするカラス天狗の当主。そして私はこのあたりを守護する巫女でした。そんな私たちが出会い恋におちたのです。」

「そうじゃったのか・・・・。」

「ええ。でもいずれは別れのときがくるとはわかっていました。」

「何故じゃ?」

「彼と私の立場が違いすぎるのです。彼は当主、私は巫女。お互い守らなければいけないものも大切なものも違いすぎたのですわ。そして・・・」

「なんじゃ?」

「寿命が違いすぎますわ。」

「寿命・・・・」

ああ、人間は儚いいき物じゃからな。

では、わしと瑠璃はどうじゃろうか?
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