桜の木の前で
「ご無理を申しあげて申し訳御座いません。しかしわが君主の思いも分かっていただきたいのです。」

「想い?」

「はい。あなた様は、いえ瑠璃様は昔わが君主が思われていた方に瓜二つなのでございます。声や仕草やもちろん、その麗しい要素やきの強い性格までもそっくりなのです。」

「そんなにですか?」

思わず驚いて素っ頓狂な声を上げてしまう。

そんな様子をみて白夜はくすくすと笑う。
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