純恋
祐二の妙なハイテンションを無視して
聞いてみる・・・


「・・・あいつ誰??」


祐二が俺の視線の先を追っていく・・・・


「んっ、・・・結城エリカの事か??」


・・【結城エリカ】・・・・



「アイツがどうした??」

不思議そうな顔で祐二が俺を見る。


「・・・あんな奴いたっけ??」


祐二は少し呆れた顔になった。

「いたもなにもずっと同じクラスだぜ。
まぁ・・しゅんはクラスメートの
名前も顔も覚えちゃいね―んだろうけど・・・
俺の名前もフルネームで言えないだろ??」


「・・・・・」


・・確かに・・・・・
祐二の苗字はしらねぇ・・・
・・・というか
祐二くらいしか
まともに名前を知らない・・・

はっきり言って興味なかったし・・・
知らなくても俺には不都合ない・・・



黙り込む俺に祐二は二カッと笑い


「俺は泉祐二!!覚えろよぉ!!
・・・で、結城がどうした??」


今度はニヤッと笑い近づいてきた。


「・・・別に。」


そう言って俺は窓から見える校庭に
視線を外した・・・



・・【結城エリカ】・・・・


心の中で何度も呟いていた・・・






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