占い師の恋【完】

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今、私は風見さんの胸の中にいるわけで。あ、別にそんな関係とか断じてないから！

だってこの人に恋愛感情とか絶対に持てる気しないし。正直、Ｓは無理だＳは。


「Ｓは無理無理。」

「あ？」

「Ｓはない。あんたは、有り得ないな。Ｓはない。」

「何故、二回言った？」



まあ、私にはムードとか場の空気を読む力とかそんな人として必要な力はあまり備わっていないらしく。

現に風見さんの手によって窒息死させられそうになっているんだから。


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…、」

「おいおい忘れんな。ごめんなさいﾞ風見様ﾞだ。」

「黙れ、くたばれ。」

「反省ってもんができないのかお前はあぁぁあ！？」



しばらく起こった小さく静かなる格闘の末、私が風見様と呼んで謝る結果に。


「すみません。かざ、風見…サマ。(く、屈辱的…っ！)」

「ふん、馬鹿め。」

「(いつか覚えてやがれ！！)」

「(めっちゃ睨んでやがる…。)」



まったく本題に入れない私と風見さんは本当に相性という相性が悪いようである。