占い師の恋【完】
……皆、知らずに言う。
それは当たり前だけど。私にとって、こんな人を傷つけてしまうような才能なんていらない。欲しくもなかった。
占いを教えてくれたお母さんには感謝してる。
でも、何で私には
゙人に知られたくないモノが見える゙?
お母さんが死んでからは、自分の才能って言われるコレが恨めしくて憎くて憎くて、仕方がなかった。
店長に見つけてもらって感謝してる。
母親と似てるって言われて嬉しかった。でも皆に言われる「当たりすぎて気味が悪い」って言葉に何度となく傷ついた。
とんだ悲劇のヒロイン気取りもいいとこだ。
「私は、私が嫌い。」
だから、青を気になる私も嫌い。
一通り話し終えて息を吐き出すと、またしばらくの無言が続く。その無言が数分続いたかはたまた数十分続いたのか…。
実際にはほんのちょっとの時間が今の私にとってはとても長く感じれた。
「お前…やっぱり馬鹿だな。ただの馬鹿。」
「なっ…!」
沈黙を破った風見さんの言葉は罵倒から始めるという、最低野郎だ。
風見さんを自分から離すようにに力一杯押し返すが、びくともしない。やばいな怠くなってきた。