占い師の恋【完】
こいつ…まず主語をつけて話せ!自分の中だけの会話ができる言葉じゃ私には通じないから!!
キッと睨みつけるが、その数倍にして睨み返されてしまった。
やばい、目で殺される。風見渚という男の目は犯罪レベルだ。
返事をしない私に痺れを切らした風見さんは少しってか大分低い声で言葉を投げかける。
「青と話すんのかよ。」
「話…、と言われましても…。」
「茉希。するよね?」
「…(…えー…)。」
左は風見さん、右は青に「早く決めろ」って目で詰め寄られる。私には時間の有余っともんを与えてくれないのか!
「…はあ。もう話せばいいだろ。俺のバイト料が減る。」
溜め息と共にそう言うと風見さんは私を掴んでいた手を離しお店へと戻っていってしまった。
おいいいぃぃいい!!
私よりもバイトか!金かこの野郎!!
あっさりと路地裏に取り残される私と青。
二人とか……、もう風見さん嫌だ。普通、ここで帰る?一人帰る?
風見さんの消えた方を睨み続けていた私に、青の声がかかる。