占い師の恋【完】


「あ、青…っ!」

「あははー。真っ赤だ。」


歯軋りの音がするほど奥歯を噛みしめている私。それを青はにやにやといやらしい笑みのまま横目で見下ろしてくる。



「愁、俺等もやっとく?」

「ば、か…!やりませんっ!」



――――愁さんまで巻き込んでしまった。すみません。杉山さん、それを言ったらダメですよ。サングラス割るぞ。


心を落ち着かせるため、アイス珈琲を一口ストローから吸い上げた。

冷たくて熱くなった体に丁度よかった。




「さて。じゃあ、話をしようか?」




青のその一言で、私達が座る席の空気が少しだけ張り詰めたように感じる。青のご両親のいた時までは緊張しないが、これはこれで…。



「お見合い、のことは…、」

「それは俺が話すよ青。愁にもそうしろって怒られたから。」

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