占い師の恋【完】
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杉山さん達から少し遅れてファミレスを出た私は、初の青のお宅訪問のために二人肩を並べ歩いていた。
二人を繋ぐように、手はしっかりと指と指を絡ませ繋がっている。
少し照れくさいけど、それも何だか心地よくて嬉しいとか感じるんだから笑ってしまう。
街からは少しだけ離れた静かな住宅街に建つ大きなマンションの前で足を止めた。
「ここ…?」
「そうだよ。」
正直、青の実家もあんなのだったから。大体の予想はついてたけど…。
やっぱり、異空間に投げ出されたような気分だ。
馬鹿がつく程にでかいそれは見上げていたら首を痛めそうだからやめた。入り口は回転ドアだし、何故かガードマンが二名ほどいて。