《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「あたしと一緒に――

この“カノン”の続きを、
作ってくれませんか――?」



「え――――…?」



先生の目が、あたしが大切に
抱きしめた楽譜に釘付けになる。




――手助けが欲しいから
言ってるんじゃない。



先生もあたしと同じだって
わかったから、一緒に
やりたいんだ。




そう―――


この“カノン”を、
きっかけにしたい。



あたしと先生が、お互いの
過去を乗り越える、“勇気”を
持つために――…。




「如月…………」



無意識に漏れたような
呟きを最後に、先生は
黙り込んだ。


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