《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
奈緒にまで色々突っ込まれ
たら、心臓がもたない。



つい声が大きくなった
けど、その声に4時間目の
始まりを告げるチャイムが
重なる。



「……っと。

あ、花琳、今日のお昼
購買つき合ってよ。

ママが寝坊してお弁当
間に合わなかったんだ」



「うん、いいよ」



「サンキュ♪

じゃあ後でね〜」



そう言って、奈緒は窓際の
自分の席に戻って行く。



あたしはホッと息をついて、
英和辞書を机の引き出しに
押し込んだ。





     * * *


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