新聞部部員AとBの事情。
半狂乱の姫様は『なななな‥!』とか『なんでみくちゃんが知って…っ?』とか言って今にも飛び出して行きそうな勢い。
ついでに柚木に限っては目をまん丸にして口を馬鹿みたいに開けたまま止まっていた。
姫の想像以上の肺活量にビビったんだろう。
「…柚木。」
利郎はポンッと柚木の小さい肩を叩いて覚醒させ、緋芽にコトンと茶を出した。
…思っていた以上に、彼女は直球だった。
その後も、空気を読まない柚木が好奇心大勢に質問ぜめにする。
『なんで(あんなに格好いいのに)振っちゃったんですか?』
『なんで保健室でご飯なんですか?』
『なんで緋芽先輩はこんなに可愛いんですか?』
『なんで…部長だとダメなんですか…?』