[キセコン]つい梅雨に泥を手に
夫は会社の後輩だった
中肉中背
平々凡々
可もなく不可もない
地味ーな男だった
それが一転したのは
会社の慰安旅行
私は仮病で休むつもりだった
心配してくれたパパ
人の良さそうなパパ
つい秘密を打ち明けた
私は生まれついての雨女だと
すると
「大丈夫。僕、晴れ男だから」
ニコッと笑う
その笑顔を信じてみた
翌日
天気は
曇りだった
快晴ではないけれど
雨は降らなかった