秘密のMelo♪y⑤*NY編*
――真裕サイド――
「わん! わふっ……わうっ」
「きゃっ……梨音急にどうしたの? びっくりしたじゃん心臓止まるかと思った。てかきっと一瞬止まったよ? ねえ止まったよ?」
「うわうっ」
「?? なによー」
普段吠えることなんて滅多にない梨音が。
うとうとしかけていたあたしの横で、いきなり飛び起きて吠えだした。
でも、怒ったりしてる感じじゃない。
なんだろう…なんか戸惑ってる? どうして?
「ねえどうしたのー? 最近おかしいよ梨音ちゃん。…ねえ琥珀」
「くう?」
「ほら。お兄ちゃんはいつも通りどっか抜けてるじゃない」
「くうんくうん…」
「んもうどうしたのったら」
今度は不安げにすり寄ってくる。
どうしたのかな…。
いい加減、かっくんが恋しくなっちゃったのかな?
そうだよね…もう二ヶ月だもんね。
あたしだって…。
「はあ……」
『愛は勝あぁぁああぁつ!!!』
―びっくう!
「は!? なに!? なに今の雄たけび! どっから!?」