秘密のMelo♪y⑤*NY編*
中に入ってしばらく進むと、花梨達の姿が見えた。
「あ、蓮二! あら、あんた起きたのね」
「お前もバカバカゆうとったろ」
「一回しか言ってないわよ(たぶん)。てかあんた起きてたの?」
「夢うつつで聞いとったわい」
「蓮二、修平、あっちだ」
「どうも」
もうすでに会ったらしいシュンが、くいっと親指で自分の後ろを指す。
女の子達は、心からの安堵を浮かべていた。
横切って病室に入った。
ICUを出られたのか…。
「……!」
「真緒~…!」
「……」
中のベッドには、とても…とても痛々しい姿で横たわる真緒ちゃん。
体中に包帯は巻いてあるし、あらゆる機械や管につながれている。
しかし…あんな表情の彼女を……見たことがあっただろうか。
なぜ、そんな顔をしている…?
「真緒!」
駆け寄った花梨は、真緒ちゃんの手をそっと握った。
「大丈夫…?」
なにを言っていいか分からなかったんだろう。
大丈夫なわけがないのにそんなことを聞いていた。
「……大…丈夫…だよ…」
「っ…真緒…」