秘密のMelo♪y⑤*NY編*
「真緒ちゃん…」
声を聞いてやっと安心し、一週間以上ぶりに肩の力が抜けた。
よかった。
生きている。
彼女は生きている――…。
「真緒…ごめんね? ごめんね真緒…」
「ん……なんで…?」
「だって…!」
はらはらと泣きながら謝る花梨に、当然だが首を傾げる真緒ちゃん。
誰もこれを花梨のせいだなんて思うわけがないからな。
「ほら、涙拭いて。…真緒ちゃん、本当に良かったよ」
花梨のもとに歩み寄ってハンカチを渡し、真緒ちゃんの顔を覗き込んで言った。
「真緒たん俺心配したんやで~!」
「…なんでお前が泣くんだよ気持ち悪い」
「お"ま"え"には人の心っちゅーもんがない"んかいっ」
「泣くのがその証だとは思わないね」
ぺっと言い放ち、視線をずらしたときだった。
「おお、来ていたのか君達」
「真緒パパ!」
「よかったですやん真緒パパ~!」
「そおだねそおだねしゅーへーくんっ…!」
ダーダーと泣く修平に感化されてかなにか、お父さんもダーダーと泣き出すのだから世話がない。
やっぱり、真緒ちゃんパパは真緒ちゃんパパだねぇ…。
この光景に少し、ほっとした。