秘密のMelo♪y⑤*NY編*

――真裕サイド――


あたしが再び目を覚ましたのは、事故から二週間が過ぎたときだったという。

そのときは普通の病室に移されていて、目を開けたときすぐに、父様がそばにいた。


父様の目に光るものがあったと思ったけど、あれは気のせいだったのかな…。


相変わらず動かない体だけど、なんとか首だけを父様のほうに向けた。


「真裕…大丈夫か? 痛むか?」


「うう…ん……」


「待っていろ、先生を呼んでくるからな」


ひとしきり頭を撫でた後、そう言って父様は病室を出て行った。

その時ちょうどメイリー達が来ていたらしく、面会の許可を取ったみんなが入ってきた。


ほんの数分。

数分だったけど、メイリー達はあたしのために泣いてくれた。


『よかった…マヒロ~…!』


泣いて仕方ないメイリーを抱きしめるリジュも、目に涙を溜めていた。


あたし…こんなにみんなに心配かけてたんだ。

ごめんね…ごめんね?


ちゃんと謝りたかったけど、やっぱり喋ることもままならない。


「ごめんね…」


日本語だけどただ一言そう呟いた。


「バカ言え」


そう言ってフッと笑ったのはシュンだった。

少し……安心したよ。





…でも。




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