今日からfamily!?

あたしもパンを頬張れば、遅れて大河さんもやって来た。


「おはよー」


大河さんの眠そうな挨拶にみんなも挨拶を返す。



「お早う、潤ちゃん」

「…お早うごさいます」


先日の一件以来大河さんはちょっと苦手になってしまった。

でも大河さんは基本“優しい大河さん”なんだけど、時々目が合うと鋭い視線を向けてくる。

あの日のあの大河さんを出す。


だからあのことを忘れることも出来なくて。

大河さんはちょっと怖い。



「ごちそうさま!」


勢いよく立ち上がったのは陽くん。


「もう行くの?」

「部室寄ってから行くから!」

「そっか」

「いってきまーす!」


陽くんはバタバタ騒がしく行ってしまった。


「潤ちゃん、俺と一緒に学校行く?」

「へ?」


大河さんが“優しい笑顔”で訊いてくる。

でもこれはきっと作り笑顔。


「だ、大丈夫ですよ!ち、近いし!」

「本当に?」

「は、はい!!」


チラッと海里くんを見ると目が合った。


「何どもってんの?」


どもってる!?

いやいや!そんなことないよ!


あたしはパンを頬張りながら、首を横にブンブン振った。



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