桃染蝶
「なにをーー
 
 この俺が、ぶっ殺してやる」

憤る正二の肩を掴む、一夜。

「アニキ?」

兄貴は黙ったまま、顔を左右
に振り吐き捨てるように言う。

「どんなに目を掛けてやっても
 成長しないガキに、これ以上
 何を言ってもしかたねえな?

 甘やかせすぎたか?」

「何?」

「せっかく、ひいきして
 やったのにぃ
 
 バカな奴だ」

「ヒイキしてやっただと・・・
 
 まあ、いい
 イチヤ言ってろや
 
 おまえに会わせたい男がいる

 それでも、おまえは
 この俺を殺れるかな?」

そこに現れたのは、知った顔

「親父、奴は・・・」
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