桃染蝶
私は、簡単な洋服に着替え
バックに今必要な物だけを
詰め込んで、自分の部屋を
飛び出した。

バタン・・・

閉まるドアの音は、正二の部屋
にまで響いた。

階段を勢いよく、下る音

その後を追う足音・・・

「カヤ、待て

 カヤ、行くな」

深夜に、家の前を通りがかった
一台の車に私は男性に追われて
いると助けを求め乗り込んだ。

車は、夜の町に消える。

貴方を残して・・・

『カヤ』

大好きな貴方が私を呼び止める声
を振り払い、出て行くことしか
できなくて

悲しい・・・
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