桃染蝶
貴方は私を、その腕に
抱きしめて言うの。

残酷な言葉を・・・

「カヤ、おまえは
 俺の大切な妹

 それ以上でも
 それ以下でもない

 おまえを抱くなど
 考えられない」

私は、女なのに、女として
貴方に見てはもらえない。

「そんな事、知ってる
 
 そんな事しか言えない
 あなた、最低ね

 放して・・・」

抱きしめる一夜の腕が、私から
放れた。

私は脱ぎ捨てたパジャマを拾い
両手に抱えて部屋を出た。

はらりと落ちた、タオルケット
は、貴方の部屋のドアに挟まる
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