nINe
「泣いた?」


「…。」



私は目を逸らした。



「丗那‥俺じゃダメか‥?」



「えっ‥?」



「晃平を好きなのは知ってる。」



「っ…。」



「俺にしろよ‥。」



そう言って私の顔に顔を近づけてくる。




唇が触れる瞬間。



「さゆりさんっ…。」



私は美月にそう言っていた。



美月は動きをピタッと止めた。




そしてゆっくり私から離れた。



「どうしてさゆりを‥。」



「…。」



「晃平か‥。」



そう言って私に背を向ける美月。




「美月、晃平とさゆりさんって‥。」



「付き合ってた。」
< 101 / 394 >

この作品をシェア

pagetop