風神Ⅱ
「真城ちゃん、目が覚めたんだね。」
いつものように優しく微笑む空良。
王子様のような爽やかさは健在のようだ。
「真城、起き上がって平気?」
「体痛くない?」
珍しく弱ったような声を出す大と力。
「大丈夫だよ。」
二人を安心させたくてあたしはそう言葉を出す。
「でも、身体中打撲だらけだし左肩だって痛めたんだ。ベッドに戻った方が…」
「本当に大丈夫。それより聞きたいことがあるんだけど。」
まったく聞く耳を持たないあたしは空良は諦め、どうぞと先をうながす。