風神Ⅱ
あたしは一呼吸おいて口を開いた。
「黒蛇はどうなったの?」
「潰した。」
風雅から返ってきた言葉に空良が説明を加える。
「たしかに黒蛇は潰したけど、ちょっと厄介なことが起こってね。」
「厄介なこと?」
またもや胸に不安がわいてくる。
「そのことについては皆が集まり次第話すよ。」
皆という言葉を聞き、思い出される銀髪と赤髪。
「馨と旭は?」
まさか大怪我をおったんじゃ?
「あぁ、あいつらはただのお使い。」
あたしの不安とは逆に空良から軽く出てきた言葉に安堵する。