風神Ⅱ
あたしが辺りを見渡していると。
野菜を切っていた一人と目があう。
あたしはとっさにお辞儀をした。
「真城さん、こんなところでどうしたんですか?」
今まで喋ったこともない人に優しく声をかけられる。
「俺が連れてきた。」
何と言おうか迷っていると先に康二さんが返事をしてくれた。
「そうですか。」
男が笑いながら言う。
「あ!!そうだ真城さん、夕御飯は何がいいですか?」
周りにいた他の人達も集まってきた。
「別に何でも…」
勢いに押されながらも何とか答える。