風神Ⅱ
───……‥‥・
「真城ちゃんは何の競技に出るの?」
昼休み、あたしはいつもの通りに屋上で皆とご飯を食べていた。
「100メートル走と借り物。」
空良の質問にあたしは食べる手を休める。
「「真城体育祭に出るの!?」」
大と力があり得ない物を見るような目であたしを見てくる。
「出ますけど、何か?」
あたしは二人を睨みながら言った。
「お前走れんのかよ!!」
双子の横で旭が爆笑している。
その整った顔をぶん殴りたい。
あたしは真剣にそう思った。