Give Me Smile―新撰組と氷姫―
斎藤さんはあたしを畳にゆっくりと寝かせると、押し入れを開けて布団を出す。
敷いてくれるみたい、だけど…。
まずは、着替えたいな…なんて。
だって、あたしは今ずぶ濡れの着物を着ているけれど、肩から腰から脚まで露出している。
要は、半裸状態なのだ。
いくら斎藤さんの上着を借りていても、恥ずかしいし寒い。
「……布団を敷いた。…動けるか?」
「…や、あの…っ」
斎藤さんは視線を左右に泳がせ、あたしと目を合わせようとしない。
話を聞いてほしいのに。
恥ずかしいんだから、雰囲気で察してよ…。
「……やはりまだ辛いか。ならば、俺が…」
「…………着替え、を…したいのですが…」
「!?…す、すまない…!」
ビクッ!と効果音がつきそうなくらいのリアクションで、斎藤さんは部屋をドタドタッ!と出て行った。
…まるで、台風みたいに。
「…………なんだったの?」
部屋に残されたあたしと、斎藤さんの羽織り。
とりあえず着替えをしようと思い、あたしは帯をほどき、傷を見ないようにして着替え始めたのだった。