365日+1日、飾らない言葉をさがして。< 短編集 >
DVDを見ながら
二人してお腹いっぱいにもなり、そのまま寝てしまった。


ピンポーン…ピンポーン…。

誰?
眠い目をこすりながら時間をみた。
午前5時半。


ピンポーン…。


仕方なく行くと
杏鈴と聖くん!
何やらケンカしてる?


「 璃緒( りお )聞いてよ!
聖くんがね…。 」


大きな声で話し出したところ。


「 あの…
声少し小さくしてもらってもいいですか?
まだ外も暗いしね。 」


日野さん登場で二人はビックリしていて、
日野さんを指差しているだけで言葉を失っている。


「 はじめまして、
日野奏汰( ひのそうた )です。
まあ…二人が想像している関係ですから…。 」


はぁ?
意味深な発言。


「 ジャ…ジャマしちゃ悪いからさぁ。
聖くん帰ろう…。 」


二人は
また台風のように去って行った。


「 日野さん、あの言葉誤解するよ。
絶対に。 」


「 いいんじゃない?
オレは、そうなってもいいと思ってるから。 」


へ?
私はまがぬけた顔をしていたに違いない。


「 清瀬さんが気になって、ずっと考えてるくらいなんだから。
オレに璃緒って呼べる関係になってくれませんか? 」


「 えっと、それは私の彼氏になるってことですよね? 」


「 それ以外に何になったらいいですか? 」


私の前髪を上げてキスをしてくれた。


杏鈴と聖くんの台風が去った
この部屋は快晴になりました。





end
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