龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
この家に来て、いつの間にか従兄の圭吾さんの結婚相手と見なされ、

(そうよ。きちんとプロポーズされた訳じゃないわ)

結局、

優しくて、わたしを必要だって言ってくれる圭吾さんとずっと一緒にいようと心を決めて約一ヶ月。

今まで恋をした事もないわたしには圭吾さんの恋人って立場はすごく負担で、二人の関係をゆっくりと進めてほしいと圭吾さんにお願いした。

今は結婚さえ承諾してくれればいいと言って、圭吾さんは『お兄さん』でいつづけてくれてる。

結婚話自体は海外赴任中の親父にもあっという間に伝わり、わたしが二十歳になってからって決まってしまった。


ああ


結婚するまでずっとこのままの関係っていう訳にもいかないんだろうな


圭吾さんの事大好きなのに

キスさえしてない


わたし、ちゃんと圭吾さんを幸せにできるのかなぁ


自信ない
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