霊務・ザ・ファイナル(霊務4)
「はあ……コイツらに話すだけ無駄か……とにかく今の歌にもヒントはあるらしく、天海はこの謎を後世に残したんだ」
「テンパイ?」
礼子は本気でそう言う。
やはり分かっていないようだ。
「それマージャンだろ。天海だよ天海! 南光坊天海! かごめかごめを作ったとされる人だよ」
知らん。
それは礼子にとっては初耳。
眠り猫も家康公意外の事は、あまり知らないようだ。
「その人何者? 家康の友達?」
全く知らない礼子は、一つ一つ端からオッサンに細かく聞いてみる。
てか、将軍なのに友達はないでしょーに。
「天海は家康公の遺言で彼を中心に墓の作成、つまり日光東照宮造営の立役者でね……家康公の側近の僧でもあるんだ」
流石はオッサン。
知識だけはある。
その答えに対し、礼子は感心。
「僧? へ~そうなんだ」
「はい、礼子君くだらない事言わない」